超音波バリ取りで、精密成型品のゲート部のバリが取れるか!?
微小精密成型品[例10mm~以下の成型品)のバリ取りは、一度の1000個以上処理できることも多いので、比較的超音波バリ取り時間に 余裕があり、得意なバリ取り対象です。ただ、ゲート部は、通常0.5mm以上有り、性格上、しっかり、製品とつながっています。お客様は、製品に傷が付かない程度に、製品表面ぎりぎりのところでカットしてくれるので、そのときの切断面に出るバリ徐去は、おまり大きな問題でありませんでした。
ただ 最近、残ったゲート部も除去して欲しいと言う要求があり、製品部と強度が、同じで 無理と思いつつ、超音波バリ取り実験を 成型バリ徐去ではなく、ゲート部の除去と言う視点で、実験しておりました。
結果は 種類が 少ないので 全てとは当然行かないのですが、除去できることが、わかりました。取れ方は、ゲート部が、少しえぐれて へこんだように見えます。この部分は、成型バリよりはるかに厚いので、製品の他の部分のダメージも考える必要がありそうですが、今回、それは 見られませんでした。ゲート部の材料強度は他の部分と異なるのでしょうか。
いずれにしても、微小な精密成型品の製造時の大きな課題であるゲート部残留[バリ]も徐協出来る可能性が出てきたことを ご報告いたします。
トヨタ・ホンダ F1復帰歓迎
日本を代表する自動車メーカーが F1に復帰する。歓迎である。当社の[前身]のスター・クラスターは、トヨタF1のエンジンブロックなどの請負超音波洗浄で 実績を積み、真空前処理型超音波鋳砂徐去装置を 国内外に納入することが出来た。
当社は、真空前処理型において 真空処理速度を 100リットル10秒まで短縮、エンジンブロックを 両側面から計4W/cm2の出力密度で 超音波を同期回路を形成して照射。周波数は 25~275KHzの同時多重波。キャビティは 当然、球状星雲型キャビティー。F1用エンジンブロックなどから、鋳砂を 一粒も残さず除去する。F1のエンジンブロックなどの超精密洗浄は、当社の得意とする技術である。
超音波砥粒・バリ取り・研磨技術の進歩について
超音波洗浄機を糧にと 志してきた者にとって、砥粒は、除去の対象であって、利用に役立てる対象ではない。そのせいか、超音波バリ取りの販売に当たり、お客様から、エッジコーナーを 砥粒を使って 丸めて欲しいと言う依頼には、多少抵抗があったかもしれない。
この20年砥粒を使って バリを取る、角をとる、目的の超音波砥粒研磨は、ほんの2~3例を除いて 結果を残すことが出来ずにいた。砥粒も手に入る様々なものを 使用して実験してきたが、お客様から喜ばれる結果を残せないで来た。
今回、超音波と砥粒の関係について再考し、新しい理論的な方向性で、砥粒を選択。あらためて、超音波砥粒研磨実験を行った。特に 超音波だけでは 除去しにくいバリの徐去に挑戦した。その結果は、見事に除去に成功、新しい考えが 正しいことを証明してくれた。
超音波砥粒が、有効な手段になりえることが証明された。表面は 微細に砥粒で研磨され、角のR付く程度になるから バリは、当然除去される。早速 課題が残ったままのお客様に 実験成功の連絡を入れ 再実験をお願いした。
今まで 破れずに居た壁のひとつを 越えたのは確かで、より安定にするのは 数多くの実験をこなすしかない。超音波と水だけで 満足のいかない精密加工品について 積極的に砥粒も使用して行こうと考えている。
真・超音波洗濯機
超音波洗濯機の開発を進めています。家庭用の超音波洗濯機の開発の最大ポイントは、業務用ではないので、コストの低減設計です。デザインは、専門家にお願いするとして、様々なアイディアを総合して、最後の関門をクリアしたように思います。〔特許出願〕。量産については、家庭用については、当社の規模では、無理なので、日本、台湾、中国などの元気な家電メーカーと 技術提携交渉を進め、もっとも、信頼できる会社と 業務提携する予定です。日本の一般家庭に 早く届けられるように がんばっています。ご期待下さい。
バフ研磨後の洗浄
バフ研磨後の洗浄について、最近、洗浄が うまくいかないという話を聞くことが、多くなりました。バフ研磨後の洗浄技術は、日本の時計産業の発展とともに、磨かれてきたように思います。当時、確立されたはずの洗浄技術では、ありますが、時代に合わせて 変化しなくては いけない部分もあります。 バフ研磨後の精密洗浄は、材質によって、弱アルカリ、または、中性の洗浄剤を使うわけですが、発生させるキャビティは、現在は、必ず球状星雲型を使います。球状星雲型のキャビティーは 振動板に垂直方向に 高速移動しますから、その特徴を生かせる洗浄装置を準備します。球状星雲型は、ガス星雲型のキャビティーと異なり、連続発生移動距離も長く、吸引力が大きいので、微細な止まり穴などに入り込んでいるバフ粉も容易に除去できます。洗浄スピードも格段に速くなります。
超音波振動板のバフ粉対策、温度設定、ろ過方法は、昔と同じで、変化は ありません。違いは 超音波で発生するキャビティ(微小真空核群)の使い方だけです。洗浄実験で 違いをお見せできますので、洗浄効率をさらに上げたい場合は、ご相談下さい。
高速・真空前処理型・超音波洗浄機の実用化に成功
当社は、真空機器製造メーカーの協力を得て、真空前処理型・超音波洗浄機の 高速化に成功した。エンジンブロック(550X300X150mm)を 2個同時に 真空前処理して、超音波洗浄する。鋳砂の精密徐去である。超音波は、1個のエンジンブロックに対して 対抗両側面同期発振・25KHz基本周波~275KHzの同時多重波、2400W×2台の4800W.2台のエンジンブロックで、9600W。超音波出力密度は、2W/cm2。エンジンブロックを同時に2個、挿入して真空前処理後、キャビティーション強化システムつき超音波洗浄をする。
当社は、真空超音波洗浄とは、呼称しない。真空下においては、どのように強力な超音波を照射しても キャビティ(微小真空核群)の崩壊速度が遅すぎて、期待する洗浄力は、得られないからである。
エンジンブロックを挿入して、両手起動で、洗浄開始。真空前処理⇒超音波洗浄(鋳物砂徐去)⇒原位置 の サイクルは エンジンブロック2個で、75秒未満の高速処理である。 真空前処理型・超音波洗浄システムは、空気の影響を克服する最良の手段であるが、時間がかかることが、欠点であった。この高速・真空前処理型の実用化の成功で、最も大きな欠点を克服することが出来たことを お客様に ご報告したい。
また、洗浄対象物を、液体に浸漬してから、減圧して、洗浄物から空気を抜こうとする方法は、洗浄物周辺に 気体を多く含む液体を作り出すことであり、真空にした意味を失う。真空にする意味は、洗浄対象物の隅々まで、脱気状態の液体で、満たすことにある。繊維状物質を 水に浸漬してから 真空引きするのと あらかじめ真空前処理をして、空気を含まない繊維状物質を 脱気した液に浸漬するのと 比較すれば良くわかる。 高速・真空前処理型・超音波洗浄機は、鋳物砂徐去だけでなく、空気を抜きにくい様々な洗浄対象物、バリ取り対象物に 利用されると考えている。
ご期待いただきたい。[高速・真空前処理型・超音波鋳砂徐去装置は、TOPページの専用機シリーズをクリックして お入り下さい。]