超音波砥粒・バリ取り・研磨技術の進歩について
超音波洗浄機を糧にと 志してきた者にとって、砥粒は、除去の対象であって、利用に役立てる対象ではない。そのせいか、超音波バリ取りの販売に当たり、お客様から、エッジコーナーを 砥粒を使って 丸めて欲しいと言う依頼には、多少抵抗があったかもしれない。
この20年砥粒を使って バリを取る、角をとる、目的の超音波砥粒研磨は、ほんの2~3例を除いて 結果を残すことが出来ずにいた。砥粒も手に入る様々なものを 使用して実験してきたが、お客様から喜ばれる結果を残せないで来た。
今回、超音波と砥粒の関係について再考し、新しい理論的な方向性で、砥粒を選択。あらためて、超音波砥粒研磨実験を行った。特に 超音波だけでは 除去しにくいバリの徐去に挑戦した。その結果は、見事に除去に成功、新しい考えが 正しいことを証明してくれた。
超音波砥粒が、有効な手段になりえることが証明された。表面は 微細に砥粒で研磨され、角のR付く程度になるから バリは、当然除去される。早速 課題が残ったままのお客様に 実験成功の連絡を入れ 再実験をお願いした。
今まで 破れずに居た壁のひとつを 越えたのは確かで、より安定にするのは 数多くの実験をこなすしかない。超音波と水だけで 満足のいかない精密加工品について 積極的に砥粒も使用して行こうと考えている。
(2013.05.17)