光洗浄(UV/O3)
真空乾燥
光洗浄 UV/O3洗浄は、超音波洗浄技術の仕上げの1手段。 安心して ご相談ください。
光洗浄との出会い(shibano)
光洗浄を最初に取り入れたの、フォトマスクの最終仕上げ洗浄とレーザーディスクのナノレベルの有機物除去、表面改質のためである。
25年前、石英管で容易に蛍光管を作ってくださる職人さんが居て、当たり前のように無造作に、様々なUV/O3洗浄器を作った。今考えると、とんでもなく貴重な時を無駄に使った気がする。職人さんには申し訳ない。
ある大手照明機器メーカーさんが、大型のUV管の下にSUSメッシュベルトを通過させて、油汚れの機械加工品をそのベルトに載せて光洗浄として貸出営業を展開した時代である。まるでバーベキューのように煙を噴いていた。一人、これで光洗浄と言う有用な手段と市場が無くなると嘆いていたのを覚えている。
その後、光洗浄技術は液晶の一部を除いて市場表面から消え、企業秘密としてその使用方法を囲い込む時代が続いてきたような気がする。もちろん、今は技術を蓄積した素晴らしいメーカーさんがいくつも日本に存在する。当社は、超音波洗浄の最終段にこの光洗浄を組み込み、表面改質、仕上げ洗浄保証に使う。もちろん、単独でプラスチックの塗装や、転写前の表面改質にも使用する。
光洗浄の原理
185nmと254nmの紫外線を固体表面に照射し、表面の接着力を阻害する有機化合物汚染層を除去して間接的に接着力を向上させることができる。同時に品質の安定と歩留まりを高める。無機物には効果がないので、事前に超音波洗浄などで、表面の無機物を除去しておかなくてはならない。ドライプロセスで大気中で処理ができ、UV改質とUV洗浄の二つの効果を併せ持ち、対象製品にあたえるダメージが比較的小さいので大変利用しやすい。安定でムダや無理のない高品質な洗浄能力を可能とし、高い表面改質能力を発揮するため様々なタイプの紫外線ランプが開発されている。
VEGAの最終段にも取りつけ可能である。
真空乾燥技術は、超音波洗浄技術者の必須習得技術。 安心して ご相談ください。
真空乾燥
電子部品を水で超音波洗浄、超音波バリ取り洗浄した後、エアーブローで水切りした後、真空乾燥をする。
真空乾燥の目的は、電子部品の表面に水分がついていないことの保証と、多少なりともあるプラスチックの表面層への水分の吸水状態を、平常の室内保管時の吸水状態に戻すことにある。
完全乾燥と言う言葉が『表面からの水分の完全除去』をいうなら、真空乾燥はもう一歩進んで、プラスチックに含まれる水分量も考える。
コイルを含むリレーの水丸洗い洗浄についての実績から言うと、真空乾燥はその設定の仕方によって、検査室の平均湿度下における保管時よりも、プラスチック、接着剤などの中の含有水分を下げることができる。
筆者はこれを『過乾燥』と呼んでいる。
乾燥後室内に戻し、重量変化を調べると、吸湿、放湿を繰り返しながら、重さが変化しつつ揺れのように安定していくのがわかる。
真空乾燥条件は企業のノウハウになるかと思うのでここでは省略するが、情報が公開されていないことが多いので、初めて真空乾燥を行おうとすると困惑する方も多いかと思う。
その際はぜひ、当社にお問い合わせいただきたい。
なお、いまだ真空乾燥時における熱エネルギーの供給をおろそかにする傾向があるが、真空にしても潜熱が大きく低下することがないので、その配慮はしっかりしておきたい。
ともかく目的に合わせた、過剰設計にならない真空乾燥をしたいと考えている。