ソノケミストリー(8)超音波の進化は、止まらない。(超音波キャビティーション加工の未来と協業)
液体の中に 超音波で、いわゆる球状星雲型キャビティー(微小真空核群)を発生させる。そのキャビティーの直径が、10㎜Φに達成する。即ち、直径10㎜Φの真空の玉が、約40000分の1秒で発生し、40000分の1秒で消滅する。そして、秒速100mで移動する。
その時、従来の超音波とは、全く異なる、正と負の衝撃波が発生する。これらの、キャビティーを 我々は、コントロールできるようになり、安定して供給できるようになった。
この衝撃波を 超音波洗浄、超音波バリ取り洗浄、超音波バレル研磨など以外の世界で、有効に活用し、利用していただきたい。
つまり、物理化学反応の世界に有効に取り入れていきたい。
これらのキャビティーション加工と呼ぶなら、これは、液中における新しい加工技術である。新しい反応のの促進技術でもある。
当社は、このキャビティーの応用について、広く協業を呼びかける。 以下にキャビティー事例を示す。
by shibano
一般の超音波洗浄のキャビティー 事例
直径10㎜Φの球状星雲型キャビティー 事例
ソノケミストリー(7)超音波の進化は、止まらない。(美味しいお酒への挑戦)
失敗もある。熊本のある酒造メーカーから超音波を照射して、よりおいしいお酒が出来ないか、相談を受けた。熟成を超音波振動で 促進できないかという試みである。40KHz、600Wの超音波を 酒造メーカーの用意したお酒に 30秒照射して 7人のテスターに味の変化を感じてもらうという事である。
私には、味は、わからない。
試飲の結果は、7人全員が、おいしくなったという評価である。びっくり、やったと思った。
しばらくして、うちの一人が、[あれ?金気がするといった。]・・・・・。全員で、再度試飲。今度は、全員が、金気がする!売れない!だった。
条件はともかく、よわよわしい超音波でも、繊細な日本酒を構成する有機物の何かを 変化させたという事である。この世界にいると、超音波が、自然界の生態系に 影響を与える場面に 時々出くわす。ましてや、ミクロな繊細な生きた有機物の世界に、自然界にないエネルギーを不用意に 当てるのは、つつしみたい。若い時の思い出。
by shibano
ソノケミストリー(6)超音波の進化は止まらない(超音波エッチング)
化学反応の促進に 超音波を使用する。古くから試され、失敗の記録ばかり残る手段。多くの企業で超音波を使っての化学反応の促進には 否定的だ。
失敗の原因は、解析されたのだろうか。失敗の原因を [超音波]のせいにしていないだろうか。私が見て歩いて、超音波が,理解されて使用された例を見たことが無い。
超音波を使用する反応の促進は 超音波の振動に頼る方法でも 超音波で発生する目に見える空気の泡を利用する方法でもない。超音波で発生する真空の泡(キャビティー~微小真空核群)の生成と消滅時の正と負の衝撃波の利用である。
だから、超音波はだめだ、効果がないという人に聞きたい。[あなたが使った超音波のキャビティの形状と大きさを教えてほしい。] 答えられないなら、超音波は、理解されず使われたのだ。
例えば、超音波エッチングを利用しようとするなら、せめて、球状星雲型の直径3~6㎜Φのキャビティーを使用しなければならない。球状星雲型キャビティーなしに 超音波エッチングは出来ないし、超音波化学反応を安定してコントロールする事は出来ない。球状星雲型キャビティーを作れないなら、超音波が、理解されていないという事だ。
硫酸、硝酸、各種混酸。超音波を正しく理解し、球状星雲型のキャビティを無数に作ることが出来れば、より低温、より薄い濃度で、良り高速に、より均一に、目的の化学反応を達成できる。キャビティは、秒速100mで、移動し、新液を供給し、反応生成物を運び去る、キャビティに代わる手段は、存在しない。
私は、化学反応の世界で、もっと 超音波を使用してほしいと 切に願う。
by shibano
ソノケミストリー(5)超音波の進化は、止まらない(3Dプリンター成型 内部残留微粉の除去)
3D積層造形において、内部微細構造に取り残され、固く詰まった樹脂粉末を 除去できないと 細管構造は実用化できない。外部から、スカスカの構造体は出来ても 複雑な配管構造体は 実用化できない。
ブルースターR&Dの超音波は、3D積層構造の管壁を透過して、内部に到達、粉末除去に効果を発揮する。メカニズムは、まだ解明しきってはいないが、除去できることは明らかである。超音波は、3Dの新しい用途開発に役立つ。
by shibano
ソノケミストリー(3)超音波の進化は止まらない(金属AM内部細管残留微粉の除去)
航空機部品、軍事用部品、宇宙機器などに AM金属プリンター、金属3D積層造形技術は、急速に広がっている。部品の小型化、多数の部品の一体化。設計は 複雑で、今では 人間の手を離れ、AI設計主導も少なくない。より複雑で、究極の小型化も狙う。
問題がある。小型化、複雑化すればするほど 内部に金属微粉が 取り残される、数トンのロケットのエンジンの噴射ノズルも 残留微粉を完全除去しなければ 安全に性能発揮は、出来ない。
正しく、調整された超音波は、金属3D AM内部に ほとんど減衰せずに透過侵入。残留微粉の除去に役立つ。金属微粉は、内部の1~3㎜の細管から押し出され除去される。
ブルースターR&Dは、日本のAM市場が 小さいため その100倍のアメリカ市場で 販売を始めている。
by shibano
ソノケミストリー(2)超音波の進化は止まらない (低分子ヒアルロン酸)
200万~300万以上の分子構造を持つ超有機高分子のヒアルロン酸。このヒアルロン酸に 強力な超音波を照射し、分子量850以下のヒアルロン酸を生成させる。ヒアルロン酸は、皮膚に潤いを与ええるが、高分子であるがゆえに、皮下に浸透しない。それ故、しわを消し、肌を若返らせるこちが出来ない。
当社は、高価な酵素も使わず、化学技術者の繊細な技能にも頼らず、超音波だけで、安定して、低分子ヒアルロン酸を生成できる技術を 開発。特許を取得。データを公開した。
超音波が、安定して、有機高分子の分解に利用できることを 明らかにしたのだ。正しい超音波の理解を伴うのであれば、化学と超音波の融合~超音波有機合成の新展開も 遠くない。 by shibano