shibano 理論のご紹介
1987年「超音波洗浄の基礎理論」を発表。
世界初の非引火性溶剤の連続脱気技術・二重界面方式のキャビティーション強化システムを開発。
通産省(当時)研究開発育成センター(VEC)と審査通過・4800万円の開発育成資金で実用化に成功。
以後、特許数十件を出願するとともに超音波洗浄の基本技術を国内外で発表。
通産省、環境庁、各県の工業試験場、各新聞社等のの協力のもと正しい超音波洗浄普及セミナーを全国展開(40数回)、超音波洗浄技術研究会。
後に日本洗浄工学研究会を組織パシフィコ横浜で、国際会議も開催.‥等
これらの一貫している超音波洗浄技術の基本的な考えを他社(者)の主張と区別するため、
あえて「SHIBANO理論」と称する。
現在、ダンボールで数箱になる資料を整理中。
随時このホームページ、技術資料に組み込む予定。
「shibano 理論」とは何か?その基本的考え
要点は、以下の通り。
超音波洗浄は超音波によって、液体の中に発生するキャビティー(微小真空核群)の生成と消滅時の正と負の衝撃力を利用する洗浄方法である。
従って、超音波洗浄を理解するためには、キャビティーの発生の原理を理解しキャビティー(あるいは、キャビティーション)をコントロールできなければならない。
これを超音波で発生する「キャビティーションのコントロール」と言う。
「キャビティーションコントロール」とは、少なくとも次の4点のコントロール技術を言う。
1.キャビティーション発生位置のコントロール技術
キャビティーションの発生の原理を明確にし、発生す場所のコントロール技術がなければ、正しい超音波洗浄は、行い得ない。
(発生位置、発生形状のコントロール技術の詳細は、技術資料参照)
2.キャビティーションのキャビティ発生密度のコントロール技術
キャビティーは、面で発生しない。点として、発生するといっていい。(キャビティー 1/1000秒ビデオ参照)
従って、キャビティの発生密度のコントロール技術が必要である。そうしなければ精密洗浄は行い得ない。
(発生密度のコントロール技術詳細は、技術資料集 参照)
3.キャビティーの衝撃力のコントロール技術
洗浄の目的は、汚れの除去と表面の品質の安定である。
従って、目的に応じて、キャビティーの正と負の衝撃力のコントロールが必要である。
ビーカーを一瞬で破壊する、キャビティーの衝撃力を求めることもあれば、銀の蒸着面のインピーダンスの僅かな変化も許されない繊細なキャビティーの衝撃力を求めることもある。
バリ取リのような破壊的な力を必要とする一方で、超LSIはんだバンプ間のフラックス除去のように極限の微細ビーム状のキャビティを必要とすることもある。
キャビティーの衝撃力のコントロールは、キャビティーの発生原理の正しい理解からしか生まれない。
現在の超音波洗浄に関する期待は、キャビティーの衝撃力のコントロール技術が、必要不可欠である。(詳細は、技術資料集参照)
4.キャビティーの発生効率(発生形状)のコントロール技術
ますます高まる精密洗浄への要望は、超音波エネルギーの効率的利用。即ち、キャビティー発生の効率化を強く求めるようになってきた。
その中で、液体の中に含まれている気体(主に空気)が、その効率を大きく左右し、且つキャビティーの形状しいては、その[性格]まで、左右している事が判明した。
(前述の世界初二重界面方式のキャビティーション強化システム)脱気によって発生するキャビティーは、微小な球状星雲型(微小真空核群)となり、きわめて効率的衝撃力を発生する。
ただし、その効果は、前述の1、2、3、のコントロール技術がないと反射波のため逆効果のなる事が多い。
しかし、いずれにしてもこのキャビティー発生形状のコントロール技術がなければ、超音波エネルギーの効率的利用は、行われず、精密・超音波洗浄の効果は、期待できない。(キャビティーション強化システム参照)
以上の4点を理解しキャビティーの発生と消滅をコントロールする、これを「超音波のキャビティーションコントロール」と言う。
これらの理解があって初めて正しい超音波洗浄技術が利用できる。
その上で、初めて超音波洗浄の技術が展開される。
以上が「SHIBANO理論」の入門の基礎である。