インサート成型後のバリ取り
インサート成型後に発生するバリを取る。
インサート成型を主体としたプラスチック成型部品の製造では、金具と、樹脂部の境目付近にバリが発生します。このインサート部のバリ取りが 大きな課題です。バリ取り要員の確保も、簡単では、ありません。超音波バリ取り洗浄は、インサート品との境目、付け根のバリも除去できます。対象は、モジュールケース、端子台付き各種パワーモジュールケース、立体回路基板など多種にわたります。金具側に、たびたび発生する金属のヒゲバリも、除去します。大きく複雑だと 人手では、1個1時間くらいかかる場合もあり、油断すると傷をつけ不良になることもあります。超音波バリ取りは、カッターや工具のように刃物を使わないので、製品そのものを切り傷つけることがありません。ショットブラストのように、微粉などで、汚すこともありませんし 表面に傷や曇り現象を起こすこともありません。同時に大量に処理可能で、人手を大幅に減らし、自動化も可能です。但し、根元の特に厚いバリで、金具に強固に密着して発生している場合などは、超音波バリ取りでも取ることが難しい場合もあります。金型の修正ができる場合にはバリの厚みを薄くするなどの対策を採れば、バリ取りが可能です。水、又は 純水を使うので 溶剤洗浄のような 接点の不良、接点の接触抵抗を上げることもありません。指紋、塵埃も 同時に落ちます。ぜひ、インサート成型品のバリ取りは、超音波バリ取り洗浄を ご検討下さい。
木材と超音波の関係について
木材は、超音波を ほとんど通過させないと考えていました。一昨日、SUSの0.5~1.5mmの板を8枚!一定間隔で並べて、超音波の透過を測ったところ、予測に反して、90%通過して、驚かされました。当社の新しい超音波技術は、従来の知識を 覆す場面が増えて、多少あわてています。重い螺旋状の刃物のバリ取り実験をするため、木の角材を刃物に通して、つるして実験しました。角材は、一面が わずかに 水面につく形です。
超音波を照射して 2分後、角材から 蒸気が上がっているので、何気なく指を触れたら、焼けるように熱い。あわてて木材の表面温度、超音波の音圧(透過量の測定)を測定。 結果、木材は、十分 超音波を透過して、発熱と言う形で、消費されることもわかりました。
ここでは、木材は、十分超音波を透過しえること。プラスチックのように 内部での振動摩擦で、熱も発生させることを、ご報告しておきます。新しい用途が生まれるかもしれませんね。
ラミネート加工用シリンダーの再生・精密洗浄
当社は 液晶生産ラインで使用するAPR版洗浄装置のパイオニアであり、その技術は、国内外への多数の納入実績で 裏づけられている。当社は、APR版の洗浄技術を発展させ、ラミネート加工用の接着剤で硬化したうす膜ができたシリンダーの精密洗浄を行う技術を開発した。
ラミネート加工で使われるシリンダーの多くは、接着剤で、目が詰まった後、硬化した接着剤を洗浄除去出来ない為、再研削、再加工をおこなうことになり、ランニングコストが 非常にかかり、予備シリンダーも置かなくてはならない。洗浄が比較的早くできれば、コスト削減に大きく貢献できる。
装置は 実績の豊富なグラビアシリンダー用の標準機を多少改良したものでよい。もちろん、洗浄剤は、水で薄めて流せる生物分解性の高い液体で、塩素系有機溶剤のような危険性は、ない。
実験室に 大型超音波バリ取り洗浄装置 PERION-DB-4800 登場!
当社は 実験室に 新型の超音波バリ取り装置を設置、従来設備とあわせて、バリ取り依頼実験の急増に対処する。型式は、PERION-DB-4800.
カゴの内寸法は、横幅600mm×奥行き400mm。超音波は 25KHz基本周波の275KHzまでの 同時多重波発振。4800W。バリ取り専用振動素子取り付け。超音波の基本周波25KHzは、0~±1KHzの任意幅Sweepを 設定することも出来る。
この大型超音波バリ取り装置で、国内外のより困難なバリ取り依頼に積極的に対応していく。
医療用・超微小精密加工品のバリ取り洗浄
心臓、肝臓、脳の手術などには、精密で 1~3mm未満の水にも浮いてしまうような微小で且つ複雑な加工品が活躍している。それらの加工には、どうしてもバリが発生する。バリを完全に除去しないと、手術には 使用できない。当社は、それらの 超微細複雑加工品のバリ取り技術を追求してきたが、カセットなどの工夫により、0.1mm未満の止まり穴奥のバリも含めて、除去できる技術を開発、提供を開始する。
水の表面張力で、浮いて流れてしまうような超微細精密加工部品を 安全に管理し、本体を痛めず、バリだけを取る。使用液は、水だけ。個数は、同時に1000個でも可能。
医療用に代表される超微細加工品で、バリにお困りのお客様は、ぜひ、当社にご一報いただきたい。安心していただけると確信している。
バルブボディーのバリ取り洗浄技術
オートマチックミッションの最大の特徴である自動変速は、バルブボディの性能に大きく影響される。バルブボディは、大変複雑で精密な迷路のような溝が走っていて、バリが大敵の商品である。バルブボディの超音波バリ取り洗浄は、当社の得意な分野のひとつであるが、最近 国内からの引き合いが多くなってきて、お客様ごとのバリの出方、基準の違いに 驚かされることも 多い。
当社は、国内だけでなく、アメリカ、中国、韓国、タイなどからの依頼も 増えており、あまり、精密とは言いにくい、バルブボディも多いため、より強力なバリ取り能力を求められてきた。当社は、新しいバリ取り超音波振動子の装着により 15%程度、超音波の強化の成功!より強力なバルブボディの超音波バリ取り洗浄が、可能になった。これで、海外からの引き合いにも積極的に対応できる。
実験室に 装置を常設したので、お客様にいつでも 実演可能である。