チタンのバリ取り と 超音波砥粒研磨技術
チタンの精密加工品のバリは、極めて硬く、超音波のキャビティの衝撃力だけで除去するには、限界がある。 そこで、当社は、水の中に、特殊な砥粒を混在させて そこに、強力な超音波を照射して、キャビティーの衝撃力と 砥粒の研磨能力を併用する超音波砥粒バリ取り研磨技術を開発してきた。まだ、納入事例は 少ないが、チタンに限らず、バリが、非常に硬く、超音波だけで、除去できない場合、また、バリが、精密細管のカット面の全周の出ていて、リング状になっているような場合など、超音波砥粒バリ取り研磨は、有効であると 考えている。
チタン等の 従来方法で 容易に除去できないバリ取りに 超音波砥粒バリ取り研磨技術が、使用出来る可能性について お知らせいたします。
超音波バリ取り 利用限界周波数への 挑戦
超音波バリ取り技術は 御承知のように 超音波で発生するキャビティー(微小真空核群)の生成、消滅時の衝撃力を利用する技術です。その正と負の衝撃力は、キャビティーの発生と消滅時に 移動するその液体のエネルギーで 代替することが出来ます。
従って、超音波洗浄技術者、その極限的応用である超音波バリ取り技術者は、より大きなキャビティーを より高速で発生消滅させ、その発生密度をより高くすることを考えることになります。超音波洗浄と超音波バリ取りのキャビティーへの関わり方の違いは、後者が 純粋に キャビティーの衝撃力の強化を目指すところにあります。
超音波振動板の発振諸条件を 同じと仮定して 1個のキャビティーにのみ、注目して考えると、キャビティーの径は周波数に反比例し、生成、消滅速度は、周波数に比例します。 25KHzと20KHzで 比較検討すると キャビティーの衝撃力は、20KHzは、25KHzの1.25倍になります。しかし、20KHzの超音波は、人間の可聴域限界にあり、危険でもあります。
当社は お客様の要望に対応して 超音波バリ取りの利用下限限界周波数の20KHzに挑戦し 実験を続けています。もちろん、事故を起こさないように細心の注意を払いつつです。( この実験で 以前、充分 技術を持っていなかった筆者shibanoは 何度も気絶した経験があります) 衝撃力が 現在の1.25倍のキャビティー発生を実現するための実験です。
結果が出ましたら 皆様に 御報告いたします。
ゴムの精密成型品 バリ厚0.05mm以下 サンプル募集
お客様へ
ゴムのバリ取りについて、可能性が見えてきました。バリ厚をコントロールすることは、大変難しいことだと 思いますが、それに劣らず、バリ除去も大変工数、経費のかかる工程で、品質管理の大きな障害です。ゴムのバリ厚を0.05mm以下にすることが、どの程度難しいことなのか、わかりませんが、今日までの実験で、バリ厚0.05mm以下であれば、1~2分で、バリが、取れる可能性が 出てきました。この意味は、シートから、成型品が、分離、回収できると言う意味です。
お客様に お願いがあります。まだ、今は、初期実験段階ですが、バリ厚0.05mm以下のゴムの成型品を送っていただけないでしょうか。無償で 実験して、データを送らせて頂きます。
プラスチックスエージ 7月号 [超音波微小バリ取り洗浄装置の特徴]掲載
プラスチック加工の専門誌 プラスチックスエージ7月号に [超音波微小バリ取り洗浄装置の特徴]のタイトルで、寄稿し、掲載されました。PPS成型品を中心に多くのプラスチック成型品の成型バリ、加工バリの除去に超音波が、利用されるようになりました。この1年の現状をまとめたものです。発行元は、㈱プラスチックス・エージ 編集部 TEL 03-3256-1951です。プラスチックの種類は 多く、その種類と進化に比べると 超音波バリ取り装置の実績は、まだまだ少ないのが現状ですが、これからも 理解と普及に努めていきます。人件費の削減と 品質の安定が、超音波バリ取り装置の目的です。
PPS精密成型品 大型超音波バリ取り機 PERION-DB-6000 納入開始
ますます増加するPPS精密成型品の大量生産対応の超音波バリ取り装置として、カゴの形状が、巾800mm奥行き400mmの 大型超音波バリ取り洗浄機を 納入開始いたしました。型式は、PERION-DB-6000です。超音波の出力は、6000W.PPSのバリ取り機としては、最大になりました。発振器は、1200Wを5台、同期連結。万万が一、1台に異常が起きても、内1台の交換で、済ますことが出来る新設計です。海外の運用においても 予備を1台置いてあれば、安心してお使いいただけます。除去されたバリの吸引機能も強化、浮遊バリだけでなく、比較的重いバリを、振動板表面からも吸い込んで フィルターろ過できる機能も追加しました。
これで、超音波バリ取り機は、1200W,2400W,3600W,4800W,6000Wが、標準化、現在 さらに 大型のUL対応の7200Wも受注。このシリーズ・PERIONのラインナップが、完成します。安心して お使い下さい。
研削加工バリの徐去
研削加工後のバリは、エッジに沿って薄く長く発生する。超音波バリ取りを行うと、比較的容易に取れるバリの種類のひとつである。ただし、研削バリは、エッジの皮を 剥ぐように、取れていく。バリがないように見える場合も、超音波を照射すると バリ部が、めくれて、見えるようになり、エッジ部が 剥けるように 細いひも状にはがれていく場合が 多い。糸状の場合もある。いずれにしても 研削加工後は、量産性、安定性から、超音波バリ取りは 大変優れた手段であると 考えられる。