アーク溶接ノズルに付着するスパッタ・自動除去についてのご提案
炭酸ガスアーク溶接は,比較的スパッタ発生量が多い溶接法で、スパッタは,ノズルに付着してシールドガスの流れを阻害したり,溶接構造物に付着して手直し工数を増やしたり,溶接欠陥の原因になったりする。スパッタ発生を抑えるアプローチは、数多く提案されているが、完全になくすことは、現実には、難しい。
自動車業界等で多く、採用されているパルスマグ溶接は,ピーク電流とベース電流が交互に流れる電流波形を持ち,スパッタ発生量の少ない溶接法として知られている。しかし、スパッタ発生量が低減できても、ゼロには、ならない。
ノズル周辺には 多くのスパッタ(粒状、ひも状の溶融スラグなど)が付着する。
この付着したスバッタを 自動溶接機のわきに置いたスパッタ専用の超音波バリ取り機で、短時間に、きれいに除去、洗浄して 交換時間をなくして 連続再使用できないだろうか。実は、このようなアイディアは、お客様から頂いたばかりで、スパッタ専用の超小型?バリ取り洗浄機が、完成しているわけではない。ただ、このような課題に 興味をお持ちのお客様がおられれば、ぜひとも 実験を進めてみたいと思うので打合せをさせていただきたい。
CE規格 全自動8槽式 超音波バリ取り洗浄乾燥装置 VEGAーDBシリーズ 出荷へ
EU向けCE規格対応の 全自動超音波バリ取り洗浄乾燥装置 VEGA-DB-LL-18 を フランスのお客様に向けて出荷いたします。現在、ドイツに 超音波バリ取り洗浄装置の拠点を作る準備中ですが、EU向けのバリ取り洗浄装置の納入は初めてです。記念すべき1号機になります。工程は、入口コンベアー⇒前洗浄(加工油除去)⇒超音波洗浄(キャビティーション強化システム付き)⇒超音波リンス⇒超音波リンス⇒超音波バリ取り⇒超音波防錆⇒吸引乾燥⇒吸引乾燥⇒出口コンベアーの全自動8槽式です。SUS,BC、SCなど 混在する洗浄、バリ取りの為 ジャンプ機能も含まれていて、不必要な槽は、飛ばして移動します。タクトタイムは、2分。
EUの市場投入の1号機ですが、地元企業とも提携して 市場を開拓していく予定です。同時に EU内超音波メーカーの良いところを吸収して 今後の商品化に役立てていきます。
MTフェルールのバリ取り洗浄
多心の光ファイバを一括接続できる光コネクター;MTフェルールの最大の製造課題の一つは、バリ取りです。細い穴の開いた周囲のバリを完全に除去する必要があります。当社の超音波バリ取り洗浄機は、以前から、このMTフェルールのバリ取りに活躍しています。特殊なカセットに 100~200個収納して、同時に 数個のカセットを 超音波バリ取り槽に かけることができます。したがって 一度に 500~1000個を バリ取り洗浄が 可能です。単身のセラミックス・フェルールの洗浄も得意ですが、MTフルールのバリ取りにも 当社の超音波バリ取り装置 PERION-DBシリーズ、MARS-DBシリーズが、活躍しています。
炭化水素系・超音波バリ取り洗浄装置 本格的実験受付開始へ
本年1月末より、炭化水素系の超音波バリ取り装置のバリ取り実験を開始いたします。炭化水素系専用バリ取り装置を準備いたします。大変さびやすく、水でのバリ取りが 困難であるとか、油などの汚れが 多く、洗浄とバリ取りを同時に行いたいというサンプルについて、実験受付を開始いたします。商品の型番は、PERION-DB-[1200,2400,3600,4800]-Sのシリーズで、当面は、4機種です。この機種は、出し入れは、手動です。全自動をご希望の場合は、VEGAシリーズから、選択していただきます。炭化水素系は、水よりもバリ取り能力が 少し落ちる傾向にあり、水のバリ取り装置と炭化水素系のバリ取り装置と 比較実験をできるように 準備いたします。ご期待ください。
低抵抗 金属板チップ抵抗の バリ取り
スマートフォンなどに 多数使われることの多い1.6mmX0.8mmの低抵抗金属板チップ抵抗1608の製造過程において、バリ取りは、品質管理上の大きな課題になっています。ブルー・スターR&Dは、当社のもっとも小型の、標準的な超音波バリ取り洗浄装置PERION-DB-1200で、このチップ抵抗のバリ取り実験を行いました。その結果 このもっとも小型のバリ取り洗浄機でも、20分で5000個、バリ取り洗浄ができることが確認されました。これから、この分野でも、当社のバリ取り機が、多方面で 使用されていくと思われます。
バルブボディーのバリ取り洗浄
オートマチックトランスミッションのバルブボディのバリ取りは、今日まで その多くが、高圧スプレーと ブラシの組み合わせで 行われてきました。しかし、更なる品質の向上と、自動ライン化を必要とされる今日のバルブボディ製造においては、この高圧スプレーとブラシの組み合わせの欠点を解消して、バリ取りと 精密洗浄を 同時に行える球状星雲型キャビティーを効果的に利用した、超音波バリ取り洗浄が 採用されるケースが 国内外で 増加しています。バルブボディーの形状は 超音波バリ取りに最適な形状をしています。複雑な迷路のような溝は、無数の球状星雲型キャビティーが、垂直に 当たるため 面全体が 同時にバリ取り洗浄の対象になります。また、このアルミの厚さは、球状星雲型キャビティーにとっては、容易に突き抜ける対象であるため、超音波の直接照射面の裏側にも 充分その効果を発揮できます。
超音波バリ取り洗浄は、単なる超音波洗浄ではなく 強力な超音波洗浄で、仕上げ洗浄の役割をも果たしています。高圧洗浄の場合は、バルブボディーの複雑な面の全ての面に 微粉、バリを取るための 大きな負圧を作ることは出来ません。主に 押す衝撃波で、一部乱流で 負圧が生じるだけです。洗浄にも バリ取りにも 限界があるのです。超音波のキャビティーは、バルブボディーの表裏の前面に 正と負の衝撃波が 生じます。バリ除去はもちろん 強力な洗浄が可能なのです。バリや微粉は、効率的な循環ろ過機能により 捕捉、フィルターで、除去されます。
超音波バリ取りの最大の特徴は バリ取り能力の高さですが、もうひとつ忘れてはならないのは、使いやすさです。朝、納入して 午後には、パートの女性が バリ取り洗浄を行っているなどというケースは 少なくありません。だれもが 安心して 直ぐに使える危険性のない汎用のバリ取り手段です。容易にライン化 自動化も可能です。コストと品質の大きな大きな改善になります。安全になります。担当技術者の皆様。この世界でも起きている技術の革新に背を向ける必要はないでしょう。
バルブボディーのバリ取りの世界も大きく変わろうとしていることを、ここで 御報告しておきます。詳細は お尋ねください。 by shibano