ソノケミストリー(6)超音波の進化は止まらない(超音波エッチング)
化学反応の促進に 超音波を使用する。古くから試され、失敗の記録ばかり残る手段。多くの企業で超音波を使っての化学反応の促進には 否定的だ。
失敗の原因は、解析されたのだろうか。失敗の原因を [超音波]のせいにしていないだろうか。私が見て歩いて、超音波が,理解されて使用された例を見たことが無い。
超音波を使用する反応の促進は 超音波の振動に頼る方法でも 超音波で発生する目に見える空気の泡を利用する方法でもない。超音波で発生する真空の泡(キャビティー~微小真空核群)の生成と消滅時の正と負の衝撃波の利用である。
だから、超音波はだめだ、効果がないという人に聞きたい。[あなたが使った超音波のキャビティの形状と大きさを教えてほしい。] 答えられないなら、超音波は、理解されず使われたのだ。
例えば、超音波エッチングを利用しようとするなら、せめて、球状星雲型の直径3~6㎜Φのキャビティーを使用しなければならない。球状星雲型キャビティーなしに 超音波エッチングは出来ないし、超音波化学反応を安定してコントロールする事は出来ない。球状星雲型キャビティーを作れないなら、超音波が、理解されていないという事だ。
硫酸、硝酸、各種混酸。超音波を正しく理解し、球状星雲型のキャビティを無数に作ることが出来れば、より低温、より薄い濃度で、良り高速に、より均一に、目的の化学反応を達成できる。キャビティは、秒速100mで、移動し、新液を供給し、反応生成物を運び去る、キャビティに代わる手段は、存在しない。
私は、化学反応の世界で、もっと 超音波を使用してほしいと 切に願う。
by shibano
(2025.05.27)