既存のバレル研磨と 超音波バレル研磨(1)
産業界で広く使用されているバレル研磨とは、ドラム状の容器にワークと、研磨材(メディアと言う)を入れ、さらに助剤(コンパウンド)を加えて、水を入れ、容器を回転させたり、振動させて、表面を研磨する古くからある伝統的な加工法です。ワークと研磨石が擦れ合って、製品表面を研磨します。
ワークと 研磨材(メディア)の分離という作業があり、さらに ワークが研磨剤や、コンパウンドで汚れるので バレル研磨後、水系の洗浄を必要とします。勿論、排水処理も 考慮が必要です。以上の工程のため 精密部品の量産工場における自動化の大きな障害になっています。一般には、重労働になるため、若い人材が集まらず、60歳以上の働き口の少ない男性労働者や、外国人に この作業をお願いしているのが実情ではないでしょうか。
超音波バレル研磨は、真逆です。メディアは 使用しません。六角回転かごに ワークだけを 100個から 数万個入れて水の中でカゴを回転させて、超強力な超音波で、バリ取り・研磨・洗浄を同時に行います。必要に応じて 自動乾燥も容易です。軽作業です。女性でもできます。排水処理の心配もいりません。既存のバレル研磨より研磨時間が早くなります。なぜなら 1秒間に2万回以上の共擦り振動効果と 超音波で発生する直径最大10mmに達する巨大な無数の真空のエネルギーボール~キャビティー(微小真空核群)の正と負の衝撃波による 相乗効果で、バリ取り、研磨、洗浄が行われるからです。
超音波バレルが 実用化され 世界に広がる中で、自動化を進め、人件費削減、品質の安定を通して 自社の国際競争力を強化するために、既存のバレル研磨を続けるか、超音波研磨を導入するか、お客様の選択肢は どちらでしょうか。
当社は、実験も請負加工も 随時受け付けております。