溶剤系超音波洗浄装置
誤解だらけの超音波洗浄を排し、真・超音波洗浄技術の採用を! 溶剤超音波洗浄の驚異的な洗浄効果の増大と 品質の安定を保証いたします。
溶剤系・超強力・超音波バリ取り・実験開始!
2009年5月中旬・水の超音波バリ取りの可能性を追求してきた、当社は、一部のお客様のご期待に答えるため、溶剤系の超音波バリ取り装置の受注も再開致します。
主要対象溶剤 [HFC-365mfc アブゾールABZOL 等]
CFC-113の時代、筆者は二重界面方式による非真空脱気方式の超音波洗浄装置を開発、特許庁の特別審査を受けて国から補助金をいただき、世界で初めて自動脱気方式の超音波洗浄機(キャビテーション強化システム付き超音波洗浄機 S-8000)を開発いたしました。
当時はバリ取りが目的でなく強力洗浄が目的です。
溶剤類は一般に大量の空気を溶解しており、そのままでは超音波によりキャビティの発生は超音波発振の最初の数秒しかない~つまり、その瞬間しか超音波洗浄はありえないと言う事が明らかでした。
(今でもこの認識のない状態で設計された洗浄機を見るのは悲しいことですが)
その対策として作られたのが、このCFC-113(フロン113)の強力な超音波洗浄機です。
そのキャッチフレーズは、他社が8槽式フロン洗浄機なら、その能力を当社は1槽式で保証!、
他社が30分かかるなら30秒で洗浄保証!という、今思ってもすさまじい!営業コピーでした。
しかし、それはCFC-113がオゾン層破壊問題で終焉を迎える直前の時期で、数10台を販売して、販売停止に追い込まれ、私はそれ以降、やむなく主力を水において来ました。
溶剤系のキャビテーション強化システムは、超音波の性能を驚異的に発揮しますが、それゆえに従来の洗浄機と異なる様々な制約があります。
私はこの技術は私と共に消えて忘れ去られるとはんば、あきらめてきました。
水は素晴らしい液体です。命の水であり最高の洗浄剤であり不思議なたくさんの未知なる可能性を秘めた液体です。
それでは超音波のキャビティー利用の立場から見ると何が違うのでしょうか?
それは 表面張力と比重(密度)です。超音波で発生するキャビティーの衝撃力の源は、基本的に質量の高速移動ですから、水に比べて、[重い]溶剤は、軽量級のボクサーと重量級のボクサーのパンチの違いにたとえられます。重い物の高速移動は破壊力も大きいのです。さらに表面張力が小さい。移動抵抗が小さいのです。
その他に真空脱気を使わない(使えない~蒸発してしまう)などなど水と溶剤の違いは多々ありますが、ここでは設計のノウハウの触れることなので省略します。溶剤のコストを考えなければ、あるいは蒸散対策が十分に取られており、そのバり取りの対象物が、水の超音波バリ取りでは限界があり、かつ付加価値の高いものなら、溶剤の超音波バリ取りは以上の理由で水の限界を超える精密バリ取りとして十分可能性があるのです。
3000例を越す水の超音波バリ取り実験を筆者は行って来て、おかげさまで多くの装置を納入させていただきました。その中でも、もう一歩の期待を抱いたお客様に溶剤の超音波バリ取りの実験をお勧めいたします。
溶剤系超音波バリ取りの特徴
- より強力なキャビティーが発生するため、今まで困難、あるいはもう一歩であった微小バリの除去が可能になる。
- 超音波バリ取りと同時に蒸気洗浄・乾燥が出来る。
- 液体の蒸留再生機能を合わせもつ等などです。課題は現在市販されている溶剤は比較的高価ですから、それに見合った付加価値のある製品を対象にする必要があることです。もちろん蒸散防止対策は十分に取ります。