超音波電界バリ取り技術 実用化へ
超音波バリ取りのお客様で、角を少し丸めたいお客様、あるいは、強力な超音波バリ取りでも なかなか除去仕切れない金属加工バリについて 除去可能な方法を開発 実験対応を始めたので ご報告申し上げます。
筆者は、20年前に アルミ箔エロージョンテストに置いて、超音波振動板と アルミ箔の間に 一定の直流電圧をかけると キャビティーションが、定在波に集中したり 分散する事を発見しました。まだ 液体の中に 溶解している空気などの気体が キャビティーの形状や、移動方向に大きな影響を与えていることに 気が付かない時代です。つまり 目に見える泡が ちょうおんぱで発生するキャビティーと 錯覚している時代です。
SUS板金精密部品の大きな抜きバリを 超音波で除去する実験中に 20年前の出来事を思い出して 電界をかけて 超音波バリ取りを行った所 短時間に 根元の厚いバリの除去が出来たので、超音波のみ、電界のみ、超音波電界の3種の比較定性実験を 行い 効果を確認いたしました。それ以降実験を重ね、超音波電界の効果[根元の厚いバリの除去、角のr処理]を確認しております。
超音波電界バリ取りは、超音波バリ取りの 新たな可能性を切り開くものです。ご期待ください。(ブルー・スターR&D技術 shibano)
*特許出願中です。
光洗浄による表面改質
後工程の塗装等の接着性をあげるには、超音波洗浄などで、油等の有機物、手の指紋や、塵埃などの無機物を除去する事が 一般的であるが、さらに 安定した接着性能をを求めたり、より強固な接着強度を求める場合は、UV/O3洗浄を行う。当社では、仕上げ工程の一つの種類として 利用している。
UV線を照射しつつ、そのUV線で発生したO3の双方の相乗効果で有機物を水と炭酸ガスに分解、表面の活性化をはかる。こうする事により 安定した最高の接着性を確保できる。
これをUV/O3洗浄と言う。ノウハウが 多く 詳細は公開できないが、接着でお困りのお客様は ぜひ、お問い合わせください。
吸水性プラスチック(多孔質)の溶剤バリ取り洗浄
多芯コネクターの多数の孔のバリ取りで、マイクロスコープでバリの撮影を試みている時、PPSの成型表面から水滴が吸い込まれて消えていくのを発見。これを見て、通常のバリ取り洗浄は出来ないので、この現象に対応したバリ取り実験を指示し、無事微小孔の表面部のバリと穴加工時の微粉の除去に成功しました。
この時は、水を使った超音波バリ取り洗浄です。
しかし吸水性が高いので、バリが取れても乾燥に時間がかかります。場合によっては不良になります。
そこで当社では、溶剤のバリ取り洗浄機を5月の連休明けに登場させる事にしました。本日予備実験を行い、水以上のバリ取り洗浄性能の可能性を確認、溶剤のバリ取り洗浄機として登場させます。溶剤はオゾン破壊係数の無い作業環境にも影響を与えない、非塩素系の溶剤です。
バリ取り・洗浄・乾燥・がワンサイクルで終わる事が出来ます。ご期待ください。
冷間鍛造用のリン酸塩被膜処理(ボンデ処理)後の洗浄技術
当社は、水の超音波バリ取り事業の他に、より強力な超音波洗浄技術の実用化も 随時進めております。
バフ研磨後の洗浄技術は、古典ですが、より高速で 入り組んだ奥に詰まったバフ粉、焼き付きカーボン等も
素早く安定して除去出来るようになってきました。もう、どのお客様も 安心していただけます。
シリコン皮膜や、ガラス金型表面のバリ(この場合は シリコンの溶着)なども 比較的容易に除去出来ます。
ボンデ処理(冷間鍛造用のリン酸塩被膜処理)時に、リン酸塩皮膜だけでは効果が低いので潤滑剤として
更に潤滑・保護効果を高めるため、リン酸塩皮膜処理剤つまり、ある種の脂肪酸ナトリウム(つまり、セッケン)等を使用します。
しかし、リン酸塩皮膜処理剤が表面に付着している金属をそのまま熱処理すると、熱処理炉内の部材の寿命を
極端に短くする可能性があります。
これを防ぐため、熱処理前洗浄が必要ですが、今まで、アルカリ洗浄や炭化水素系の洗浄剤による洗浄では
十分に落とすことが出来ませんでした。そのため、酸洗浄とそれに続く十分な湯または水による洗浄を必要として来ました。
これでは、工数が かかり過ぎますし、それでも十分では ありませんでした。
当社の強力超音波洗浄は、この問題を解決します。
真・強力超音波洗浄技術は、短時間に このリン酸塩皮膜処理剤を 完全に除去します。
ボンデ処理後の洗浄で お困りのお客様。ぜひ、当社に 御連絡下さい。
PPS 超音波バリ取り装置について、 再び お知らせ。
プラスチックの精密成型加工、切削加工時に発生するバリ取りは、担当者にとっては、悩みの種です。
現在の精密成型加工に対応できる既存のバリ取り技術が、ほとんどなかったからです。
そのために 登場し、今、世界の注目を集めているのが、超音波バリ取り装置です。プラスチックとのふれあいは、
インモールド印刷時に発生する箔バリの除去からでした。製品表面に 傷や変色を残さず、自動的にバリを取る超音波バリ取りは、賃金の高昇に悩まされる中国を中心に急速に普及を始めました。同時に光ベースや、各種精密電子部品のバリ取りに注目を集め、今や、超音波バリ取りの引き合いの半数は、プラスチックです。そのプラスチックの中でも 最近時に多いのが PPS成型品のバリ取りです。非常に複雑、繊細なPPS成型品を見つめれば、いくら 今まで人件費が 比較的低かった中国東玩、深玔などでも 無理な事がすぐわかります。成型バリは、加工面全面に発生しており、本体は、大変繊細です。そして、当然 量産です。
超音波バリ取りは、誰でも すぐ使え、大量生産に向き、繊細な成型品にもマスキング等の技術で 対応でき、洗浄も同時に完了します。多くのバリ取り事例を是非参照ください。このホームページには、たくさんのバリ取り事例が、公開されています。ぜひご覧ください。[PPSバリ取り技術の紹介] [バリ取り前後画像] [バリ取り前後アニメ]
バリ取りで お困りのお客様。ぜひ、お問い合わせください。
[技術速報] 高音圧・超音波バリ取り専用振動子・2月中旬・日本公開
超音波バリ取り用の専用振動素子が 出来ました。 念願のバリ取り専用です。超音波バリ取り洗浄装置を開発して 15年。この間、使って来た振動子は、超音波洗浄用の25KHz50Wで圧電素子の径38φ、5mm2枚、貼り付け面径45φのランジュバン型です。これを密集配置して、出力密度2W/cm2にして、バリ取りをして来ました。さらに 強化するため この圧電素子を4枚にして 100W仕様として、4W/cm2を実現、鋳砂落としなどの使って来たのです。
しかし、精密加工は 金属からプラスチックへ、そして、より繊細、精密な加工で しかも100万個単位の量産が増えて来ました。もはや、人手で、長時間、緊張を強いるバリ取りをする若手を集める事は困難で、たとえば、人件費の安いはずだった中国でも、人件費の急昇どころか、今では、求人難です。もちろん 人の手でバリが取れるような単純形状でもありません。バリ自身も小さくなり、除去するには 逆比例ですから、大きな正負の衝撃波が、必要です。
そのため 超音波バリ取りも より安定化、そして、自動化、強力化が、必要になりました。従来の洗浄用素子の限界を越す必要がありました。
㈱ブルー・スターR&Dは、接触面積58φ、25KHz 100W、200Wのバリ取り専用・高音圧型の超音波振動素子を開発、実用化に成功しました。
今年2011年 2月中旬から、神奈川県相模原市の新・実験センターで 公開実験を開始致します。
従来の超音波バリ取りで 不十分で 御不満であったお客様、他の手段で満足が出来ないお客様。金属、プラスッチックを問わず、実験致しますので、お問い合わせください。
なお、この開発の過程で、当社が 感じた事を述べます。
超音波振動子の応用の高度化は、今始まったのです。日本における超音波洗浄・超音波応用機器の閉塞感は アジア全体の眼を向けると 嘘のようです。超音波バリ取りは、いよいよ、本格的応用の時代に入ります。ご期待ください。