超音波マスキング技術
強力な超音波で 発生したキョビティで、様々な金属、プラスチック、ゴム等のバリを取る。半導体関連部品の繊細なバリを取り。最新のリードフレーム、PIフィルムなどのバリを取る。そうすると 超音波で バリ以外の部分が 剥離したり 亀裂が入ったりして 本体に 予期しないダメージが発生する事があります。
アルミの繊細な加工物、携帯電話の今にも折れそうな匡体。驚嘆するような精密繊細な射出成型部品。だからこそ 無数に発生していて 人手で取るのが 困難なバリ。このようなバリ取りに活躍するのが、超音波バリ取りです。しかし、それゆえに 超音波によって、破断や 亀裂が、入る事が あり得るのです。
ご安心ください。そのような場合に活躍するのが 超音波マスキング技術です。
当社は、早くから、超音波の振動や、キャビティーの衝撃波を吸収、遮断する技術を 蓄積して来ました。強力な超音波の技術開発は、同時に 超音波からの 保護技術の開発の歴史でもあるのです。それを 超音波マスキング技術と言います。
優れた超音波マスキング技術を持つ ㈱ブルー・スターR&Dに 安心して バリ取りについて ご相談ください。
インモールド印刷・箔バリ除去技術
インモールド印刷の問題点の一つは 発生するバリ、すなわち いわゆる 箔バリの除去である。
私(筆者・柴野)が 以前経営していた会社で、約10年前に 印刷メーカーさんから 箔バリ除去技術の確立の依頼を受け 初めて 箔バリを知り超音波箔バリ除去の実用化を進めた。その後 箔バリの全自動超音波除去装置を 納入・経験させていただいた。また 技術力を誇る他の成型メーカーさんにも 納入。技術を研鑽。中国に置いても 製造販売を進めてきた。
中国では、箔バリを除去するときは、同時に成型バリを取らないと、納入対象にならない。それは 成型バリ取り要員が、同時に箔バリ除去にも関わるので、箔バリだけ除去しても 人件費の削減に結び付かないからである。当時は、携帯の成型バリが、厚く、箔バリが除去出来ても 受注に結び付かなかった。現在は、、中国に置いても 金型の精度と管理が 大幅に向上し、また 当社の超音波技術も数段進歩したので、金型成型バリを恐れることなく、箔バリ除去の営業を進める事が出来る。
超音波箔バリ除去の長所は、表面に 傷(目に見えないレベルであるが)をつくらず、洗浄も同時にできる事で、また ショットブラスト等と異なり ライン化が容易なことである。インモールド印刷には もはや欠く事が出来ないのが 超音波バリ取り技術である。携帯や、光ベースのPPS精密成型品は 繊細で、強力すぎると 破断や、表面のけば立ちを発生させる事があるが、これが 万一発生しても 超音波マスキング技術の実用化により 解決できるようになった。
アルマイト処理(陽極酸化皮膜処理)前後の超音波バリ取り
アルミニューム加工品(アルミダイキャスト等)のバリ取りについて 最近の知見を報告する。
アルミは、金属の中でも 超音波バリ取りが、最も容易な材質ではあるが、マニホールド等、超音波が 直射しにくく、根元が厚くなり 除去しにくいものも多い。しかし、その後、アルマイト処理する場合は、アルマイト処理後に超音波バリ取りをした方が よく除去出来る事が わかった。理由は、アルマイト処理の工程で わずかであっても バリが弱くなる事、また、陽極酸化処理であるから、バリも硬くなり、超音波で 除去しやすくなるようである。アルミ加工品のバリ取りの際は、ぜひ、この方向でも ご検討いただきたい。(詳細は お問い合わせください)
液漏れ検知器付き 超音波振動子
強力な超音波を放射する心臓部である超音波振動板は、常に強力なキャビティーションの衝撃にさらされている。
そのため、キャビティー(微小真空核群)の正と負の衝撃力により、振動板の表面にエロージョンが発生しやすく、それが、振動板の寿命を左右する一つの要因になる。この厳しい衝撃力に耐えるように 当社では、振動板には、50μのハードクロームメッキをし、それでも危険な条件下では、さらに窒化チタンコートをする。当社が 開発を続けている、さらに強力な超音波バリ取り用振動子では、振動板の硬度をさらにあげる必要があり、現在、開発中である。
それでも エロージョンの他に、予期しない原因(溶接不良、パッキン不良、フレキシブルホースの取り付け不良、等)で、投げ込み用振動板などの内部に 液体が、侵入する事がある。これらは、超音波振動中しか、(微霧状の噴霧状になる事が多い)液漏れとして 発生しない。そのため 事前検査をすり抜ける。
当社では、最重要なコア機器である振動板、振動子(フランジ型、 投げ込み型)の品質の向上と製品検査を強化するほかに 特に過酷な使用条件下で使われる振動子向けに 内部に半導体液漏れセンサーを組み込むことにした。万一、液漏れが 発生して、振動子BOX中に 液体が 入り込んだら 警報信号を 出す事が出来る超音波振動子である。これによって、振動素子の破壊を未然に食い止めて、振動素子、発振器の深刻なトラブルを防止しし、対策を打つ事が 出来る。
ワンサイクル自動・グラビアシリンダー超音波洗浄装置
従来のグラビアシリンダー洗浄装置は、シリンダー長さを人間があわせて、超音波洗浄槽の中の回転ローラーの上に降ろし、超音波を照射しつつ回転洗浄するものだった。取りだす時も、人間が シリンダーをフックにかけて 引き上げなければならず、シリンダー表面に傷を付けないように 大変気を使って 取り扱って来た。揮発性の溶剤を使う事が多く、その強い異臭の中での健康を 損なう恐れの中での作業である。
当社は、シリンダーのセッティングから 取り出しまでを 全て自動化した。さらに 原則 水系の弱アルカリ・界面活性剤で 超音波洗浄するので 臭いもなければ 健康問題もない。
工程は、次のとおりである。グラビアシリンダーを 台に乗せて 運んで来て
①洗浄機のセッティング位置に ドッキングさせる。
② 自動洗浄のPBSWを 押す。
③円錐形の自動チャック装置が グラビアシリンダーを左右から自動的にチャックして 穴をふさぐ。
④チャッキング後 自動で超音波洗浄槽の中に シリンダーを運び、穴ギリギリまで 浸漬する。
⑤回転しながら 超音波洗浄をかける。回転速度は任意設定。超音波は強力無比なキャビティーション強化システム付きの25KHz~275KHZの同時多重波。溶剤は原則使わない。
⑥両端面は 超音波洗浄と同時に 金ブラシ回転洗浄を行い、超音波も併用して 端面のこびりついた塗膜を除去する。
⑦超音波洗浄後 シリンダーは、自動上昇し 液面上で 一旦停止する。
⑧この位置で ゆっくり回転しつつ、スクレパーで シリンダーに着いていた洗浄剤を 落とす。布などで 拭いても良い。
⑨PBSWを 押すと シリンダーは 手前に戻ってきて セッティング位置の上で 止まり、ゆっくり回転する。
⑩ここで、シリンダー保護カバーの巻き付けが 出来る。
⑪PBSWを 押すと 最初の原点に戻り キャスター付きの台座に シリンダーを載せて、チャック装置は 元位置に戻る。
*他の動きを お客様の希望により選択できる。
このワンサイクル自動グラビアシリンダー超音波洗浄機は、洗浄槽の中に回転ローラーなどの駆動部が無いので、メンテナンスが容易である。シリンダー径、長さなど ほとんどの国内仕様に合わせてあるので 心配はない。その他 たくさんの特徴、オプションが可能であり、安心して ご使用いただける自動洗浄機である。詳細は メールで 問い合わせしていただければ 図面等を送らせていただく。
紡糸用ノズルの超音波洗浄・超音波バリ取り・再生洗浄
当社は、乾・湿式紡糸用ノズル、溶融紡糸用ノズル、複合紡糸用ノズルの超音波洗浄装置、および超音波バリ取り洗浄装置、さらに 再生洗浄装置の 製造販売を行って来た。当社の商品の型式では、PERION-EHシリーズと PERION-DBシリーズが 相当する機種である。全自動で 洗浄、乾燥する場合は、VEGA-EHシリーズで ある。紡糸用ノズル洗浄の基本は、強力な超音波のキャビティーションの発生位置を正確に 設計 コントロールして、ノズルの孔に キャビティーを集中させる事である。日本だけでなく 紡糸用ノズルのバリ取り装置は、海外からの引き合いが 増えつつある。紡糸用ノズルの孔の形や構造は、ますます 精密、複雑になってきているので、超音波の出力も 4W/cm2クラスまで必要になってきつつある。