射出成型用ガラス製品の バリ取り技術
射出成型で ガラスを精密成型する。その場合、金型バリが発生するが、それは、超音波で、大部分を除去することが出来る。バリの根元にわずかに残ったバリは、同時に共用する治具の超音波強振動で除去される。角のR加工も同時に行うことが出来る。
1個2分程度かかるが、時計のカバーガラスレベルの大きさであれば、同時に100個~500個程度処理できるので 量産性に問題はない。
射出成型ガラスのバリ取りにも 超音波バリ取り技術は 有効である。
4トン 大型金型の強力超音波洗浄を標準化へ
金型洗浄依頼が増える中、1トンから、数トンの大きさの金型の丸洗い精密洗浄の依頼が増えている。
大きさ 幅1~2m。長さ1.5m~3m。高さ200mm~400mm 重さ1ton~5ton
当社は、洗浄、バリ取りの 1~7mの対象物を 大型の投げ込み超音波振動板を移動することにより、対応している。振動板は、洗浄対象物の底面を移動する場合、側面を移動する場合、対抗振動板が、側面を同期しながら移動する場合、対象物の上面を移動する場合など、様々な方法を 目的に合わせて 設計している。大型金型の場合は、重さ対策で、振動版が、金型上部を移動する方式であり、現在標準化を 進めている。
精密プローブ針のバリ取りについて
最近、超LSI 検査用のプローブガードに使用すると思われるプローブ針のバリ取り依頼が 増加している。 0.15mmφから様々で 中空の細管の端面のバリ取りも行う。非常に小さく細いので、水に浮いて流れて行ってしまうため、密閉容器中に プローブ針を入れて、超音波バリ取り実験を行う。この技術は、医療用の微小精密加工品のバリ取りで 開発された方法である。まだ、プローブ針のバリ取りに 課題をお持ちのお客様は、ぜひ、超音波バリ取り装置で、その性能をご確認いただきたい。
日刊工業新聞社発刊 プレス技術に 連載開始
超音波バリ取り 超音波洗浄の基本から 最新の応用技術までを 日刊工業新聞社の技術雑誌・プレス技術に 4回に分けて連載を開始いたしました。この間、国内外におけるセミナー、技術論文投稿などは、控えてきたのですが、お客様の要望に押され、新しい技術が次々に生まれ、超音波キャビティーションの応用技術も エネルギー効率を求める加工技術として 大きく進化し変わろうとしています。
当社は 機械販売メーカーなので 公開できる情報は 限られてはいるのですが、それでも この世界に関わりのある皆様に刺激を届ける事は出来ると思います。事業の足元を固めながら、様々な方法で 超音波キャビティーション応用技術の情報を発信していきます。
バリ取り比較一覧表
バリ取りにはたくさんの方法がありますが、それぞれ、メリットやデメリットがあります。
ワークに合ったバリ取り方法を選ぶことが大切です。
ぜひこのバリ取り比較一覧表をご覧ください。
超音波バリ取りの優位性がご理解いただけるはずです。
超音波バレル研磨
超音波バレル研磨技術を 2017年初めに発表して以来、超音波バレル研磨機は、その優れた特徴を生かして、静かに世界に普及しつつある。
超音波バレル研磨は、一般のバレル研磨と異なりメディアを使わない。水と超音波だけである。
強力な超音波バリ取り洗浄槽に 断面が六角形の回転カゴを入れ、その中にバリ取り対象のワークを入れる。そして、バリ取り用超音波を照射しながら カゴを回転させる。水以外に なにも入れない。
一般のバレル研磨は、回転する容器の中で、石などのメディアと対象物をこすり合わせて、バリを取り、研磨をする。メディアの出し入れ、管理、交換。 メディアと対象物の分離、洗浄、排水処理などが必要になる。重労働になるが 若者の雇用は難しい。また、原理上、非常に複雑な精密部品、止まり孔などのある製品は、使用しがたい。
超音波バレル研磨は、そのような制限がない。強力な超音波洗浄を同時に行い、排水処理は、不要である。製品同士が、1秒間に4万回以上擦れあい、超音波で発生する球状星雲型キャビティ(微小真空核群)の正と負の衝撃波でバリ取り洗浄をされる。
1㎜程度の微小部品から100mm程度の形状まで、1000個~数万個、同時処理できる。全自動でバリ取り研磨洗浄から乾燥まで行うことができる。
現在、精密プレス部品(時計部品や、ベアリングのリテーナー、医療部品、自動車部品などなど)や、異色では、精密スプリングにも使われている。
超音波バレル研磨機は、一般のバレル研磨機にない特徴を持っており、人件費の削減、品質の向上を通して、お客様の競争力の強化に貢献していけると 信じている。