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技術情報

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2026.01.21

コンバーテック 2026年1月 掲載されました

超音波箔バリ除去洗浄装置について載せています。

以下、抜粋します。
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コンバーティングと超音波技術

                            (株)ブルー・スターR&D
                                  柴野 佳英
[超音波技術のかかわり]
コンバーティング、即ち、プラスチックフィルム・シート、紙・板紙、金属箔、不織布・布、鋼板、繊維複合シート、薄板ガラスなどの薄物材料に対し、コーティングや印刷、ラミネーティング、スリッティングのような「塗る」「貼る」「切る」を軸とする加工工程に追いて 超音波技術は、様々な関わり合いを築いてきた。
 筆者の関わってきた超音波技術対象分野を 以下に並べる。
液晶用のポリブタジエン版(APR版)洗浄機、スクリーン版洗浄機、メタルマスク洗浄機、加飾フィルム箔バリ取り除去、インモールド印刷箔バリ除去、各種スリットのバリ除去、不織布製造ノズルの洗浄、およびバリ取り、プラスチックフィルム用ディスクフィルターの洗浄、再生洗浄、プリーツフィルターの洗浄。薄板ガラス、サファイアの端面加工、ロールtoロールのSUS薄板プレスフープ材の洗浄・バリ取りなどなど、超音波によりキャビティーション応用技術は、多岐にわたっている。
しかし、同時に我々は、超音波技術が十分利用されず、期待に反して、目的が果たされない現場を 多数見てきた。その原因は 明らかなので 具体的事例の紹介前に、ここで、説明しておきたい。

[超音波技術の誤った考え方/誤解だらけの超音波洗浄]
超音波洗浄とは、液体の中に強力な超音波を放射し、そのとき発生する空洞(キャビティー)の生成時と消滅時の衝撃力を利用する洗浄方法である。キャビティーが発生しなければ、超音波洗浄とは言い得ない。したがって、超音波洗浄を理解し、効果的に利用するためには、キャビティー、そしてキャビティーの生成、消滅の現象(キャビテーション)を正しく理解することが 基本的条件になる。
液体の中に 強力な20kHz以上の音波、即ち超音波を照射する。液中に一定以上の音圧変化が発生すると、いわゆるキャビティーが発生する。1個のキャビティーは、多数のより小さな真空核(マイクロキャビティー)によって構成される。
それ故、私は、キャビティーを微小真空核群とも称する。
溶解空気量が、溶存酸素量で20mg/ℓ以上の液体に超音波を照射すると 無数の泡が発生する。この泡は、キャビティーではなく、単なる空気の泡で、超音波による脱泡現象に過ぎない。この泡は、超音波振動板の表面で発生し、超音波を99.9%反射、消去する。従って、水以外の液体で超音波によるキャビティーを利用しようとすれば、まず溶解空気の含有量を溶存酸素量で約8mg/ℓ以下に抑えておかなければならない。
        
1)水における溶存酸素量とキャビティーの形状
 1993年、超音波で発生するキャビティーの形状は、大きく2つに分かれる事をワシントンにおけるオゾン層保護国際会議で発表した。
①  ガス星雲型キャビティー[写真1]
溶存酸素量が おおよそ4mg/ℓ以上の場合、
超音波で発生するキャビティーは、0.5mm程度の真空核と、それより小さい無数の真空核の集まりになり、球状には分布せず、超音波振動板と平行にばらついて分布する。その分形状からこの形状のキャビティーをガス星雲型キャビティーと呼ぶ。このキャビティーの衝撃力は弱く、コンバーティングン分野で期待する成果は出しえない。
      
写真1 ガス星雲型キャビティー( 0.5㎜Φ以下のバラバラな集団。)/

② 球状星雲型キャビティー [写真2]
溶存酸素量を3mg/ℓ以下に抑えた場合、超音波で発生するキャビティーは、1mm以上の真空核が、複数個、密集状態に集まり、外径3~10mmの球状になる。この状態のキャビティー[微小真空核群]を球状星雲型と称した。この球状星雲型キャビティーは、ガス星雲型が、超音波振動板に水平方向に 一直線に並んで分布するのに対して、振動板に垂直方向に秒速100mで高速移動する。
超音波バリ取り洗浄は、この球状星雲型キャビティーの応用技術である。
      
写真2 球状星雲型キャビティー

   2022年 210万分の1秒の高速カメラで撮影に成功した球状星雲型キャビティ
の画像を以下に示す。直径約10㎜Φ。20KHz。

球状星雲型キャビティーの動画についてはこちらをご覧ください
 https://www.youtube.com/@blue-galaxy/videos


   直径10mmの真空の玉(キャビティ~微小真空核群)が、40000万分の1秒で、発生するという事は、そこにあった水が、40000分の1秒で 周囲に移動したことを意味する。これを正の衝撃波と呼ぶ。次に 40000万分の1秒で、真空の玉が 消滅したという事は、周囲の水が、40000分の1秒で 真空の玉の中心に向けて、流れ込むことを意味する。これを負の衝撃波という。20KHzの場合、これを 1秒間に2万回繰り返す。すなわち、超音波洗浄設計は、この現象を理解し、この球状の真空の玉の正と負の衝撃波を 利用する技術である。真空の玉の衝撃エネルギー、/質量の移動は、同一条件であれば 直径の3乗倍に比例する。
コンバーティングに参加できる超音波技術は、この球状星雲型のキャビティーの応用技術である。
以下に 版洗浄機の当社の事例を示す。


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