バルブボディーのバリ取り洗浄
オートマチックトランスミッションのバルブボディのバリ取りは、今日まで その多くが、高圧スプレーと ブラシの組み合わせで 行われてきました。しかし、更なる品質の向上と、自動ライン化を必要とされる今日のバルブボディ製造においては、この高圧スプレーとブラシの組み合わせの欠点を解消して、バリ取りと 精密洗浄を 同時に行える球状星雲型キャビティーを効果的に利用した、超音波バリ取り洗浄が 採用されるケースが 国内外で 増加しています。バルブボディーの形状は 超音波バリ取りに最適な形状をしています。複雑な迷路のような溝は、無数の球状星雲型キャビティーが、垂直に 当たるため 面全体が 同時にバリ取り洗浄の対象になります。また、このアルミの厚さは、球状星雲型キャビティーにとっては、容易に突き抜ける対象であるため、超音波の直接照射面の裏側にも 充分その効果を発揮できます。
超音波バリ取り洗浄は、単なる超音波洗浄ではなく 強力な超音波洗浄で、仕上げ洗浄の役割をも果たしています。高圧洗浄の場合は、バルブボディーの複雑な面の全ての面に 微粉、バリを取るための 大きな負圧を作ることは出来ません。主に 押す衝撃波で、一部乱流で 負圧が生じるだけです。洗浄にも バリ取りにも 限界があるのです。超音波のキャビティーは、バルブボディーの表裏の前面に 正と負の衝撃波が 生じます。バリ除去はもちろん 強力な洗浄が可能なのです。バリや微粉は、効率的な循環ろ過機能により 捕捉、フィルターで、除去されます。
超音波バリ取りの最大の特徴は バリ取り能力の高さですが、もうひとつ忘れてはならないのは、使いやすさです。朝、納入して 午後には、パートの女性が バリ取り洗浄を行っているなどというケースは 少なくありません。だれもが 安心して 直ぐに使える危険性のない汎用のバリ取り手段です。容易にライン化 自動化も可能です。コストと品質の大きな大きな改善になります。安全になります。担当技術者の皆様。この世界でも起きている技術の革新に背を向ける必要はないでしょう。
バルブボディーのバリ取りの世界も大きく変わろうとしていることを、ここで 御報告しておきます。詳細は お尋ねください。 by shibano