炭化水素系溶剤と 大地震
炭化水素系溶剤は、大変優れた洗浄溶剤で、私もお世話になっている。錆びやすい金属の、脱脂、切粉徐去洗浄には、多くのお客様で、活躍している。ただ、3.11東北の大地震、大津波の時の炎の海を見てから、地震の多い日本での使用について、慎重に考えるようになっていた。そこに 駿河湾から、九州東岸へいたる巨大地震の発生警告である。
予想される超巨大地震に 炭化水素系溶剤を使っている洗浄機は、耐えることができるのだろうか。振動による槽上部からの液漏れ、配管類の脱落は、予想される震度であれば、防げない。その時、引火、延焼を防止するシステムは、一般の炭化水素系洗浄機の構造、設置環境で、機能しえるのだろうか。燃え出したら、津波で消える期待は、出来ない。未曾有の災害時において、炭化水素系を守る消火器系、電気計装は あふれ出した炭化水素形溶剤の引火、延焼を 防止可能なのだろうか。炭化水素系溶剤の設置環境は、クリールームなどの消火対策が整っている場所ではなく、機械加工現場が多い。また、液量は、200リットルを超える大きな容積が大半である。
メーカーも お客さまも 炭化水素系溶剤を使用する洗浄機の これから来ると予想されている大地震対策について 真摯に取り組む必要が あるのではないだろうか。素晴らしい性能を持つ溶剤を安心して使うために 業界あげて、安全指針をつくられる事を希望する。
(2013.12.04)